andante_jiyugaokaのblog

アンダンテ靴工房は東急東横線自由が丘駅から徒歩10分、東急大井町線緑ヶ丘駅から徒歩5分、東急目黒線奥沢駅から徒歩7分のところにあります。
靴作り教室とオーダー靴の工房です。

タグ:靴

20130615_18462720130615_184642無事、完成した型へ樹脂を流し込みます。

流し込んだら、樹脂が硬化するのを待つのみ。






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同じものが2つ。傷が付いても目立たないように黒い樹脂で成形しました。

今回は復元という目的で元のヒールを原形として使いましたが、原形はどんな素材でも成り得ます。
靴製作の範疇ではなく立体造形の技術ですね。昔とった杵柄ってやつです。
こうした手法を使えば、ヒールでかなり遊べます。強度の問題をクリアーできれば、形状は自由自在。
これから、実験的なヒールを少しずつアップしていきます。乞うご期待!

 

冠婚葬祭において革製品は御法度です。
鞄やコートなど、どんなデザインであろうが、革製品であればマナー違反になります。ご存知でしたか?
靴は革以外の素材でフォーマルなものがほとんど存在しないので、仕方なく許されていますが、できれば、黒い布製がベストです。

探しても無いものはオーダーするしかないのでお願いします。というわけで、ご注文いただきました冠婚葬祭仕様の黒い布製のブーツの仮縫いです。
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冠婚葬祭において革製品は御法度。
実はこの注文をうけて知りました。 

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靴製作の行程の一つに「つり込み」という作業があります。
ミシンがけしたアッパーを木型に被せて、木型に密着させるべく行う作業ですが、両手はもちろんの事、両足、正確には両膝も使って作業しなければ、力が入らず思うように出来ないのです。
そうしようとした時、椅子の高さが重要になってきます。

膝が使える高さ30センチくらいがやり易いのですが、そんな低い椅子どこに行けば売っているのでしょう?
作った方が早いので、作業机を作った時の材料の余りで作りました。 

当工房は最高に日当りが良く、日中は晴れていれば、もうそろそろ半袖で作業できそうだと感じるほどに暖かく、窓際のミシンを踏めば、降り注ぐ溢れんばかりの陽光の中で、未だ知らぬ夏の恐怖を感じるほどに明るいのですが、照明器具が充分になく、日が沈むと大工仕事はお手上げです。
(卓上での細かい型紙作業やなんかは進めています。が、はやく照明を買わねば。)

今日は大きな作業机を作っていましたが、日が沈んであえなくタイムオーバーとなりました。
まもなく、完成予定です。 
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SDIM0367人の親切はいつまでも覚えていたいものです。

物件が決まってから3ヶ月経った今もそう思わせてくれるほど、この不動産屋のUさんは親切でした。

まず、仕事とはいえ、閉店時間を過ぎてからの対応に2時間近くも時間を割いてくれた事。
手作り靴の工房兼住居を借りたいという、こちらの要望を的確に捉えて、音の問題、人の出入りの問題、保証の問題、その他、内装、看板、電力、といった諸々の条件をクリアーできるよう、尽力下さった事。
そして、この物件をなんとか全ての条件を満たして、借りることができそうになった時、まるで自分のことのように嬉しそうだった事。
それら全ての対応が、今までの同職の方とは違っていました。

物件までの道中、話は物件のことだけにとどまらず、私が靴工房を立ち上げようとするに至るまでの経緯に始まり、以前、Uさん自身が物作りの仕事をされていたことがあって、その頃の充実していた話だとか、ちょうど今、Uさんの弟さんが音楽の世界に飛び込んで一心不乱に打ち込んでいる様子を見て、羨ましく感じながら応援しているというような話など、どれも見通しの利かない中で、ただ純粋に「それをやりたい。」という気持ち一つを拠り所にのびのびと奮闘することの楽しさが感じられるものばかりで、そういった話を聞いていると、そうばかりもしていられないと思いながらも、たまらなく爽快な気分になるのです。
あれから3ヶ月、Uさんは今、充実しているだろうか。緑道を行く中でふと見せた寂しげな表情が今も思い出される。

こうして、長かった物件探しは無事、幕を閉じ、現在へと至るのでした。

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