andante_jiyugaokaのblog

アンダンテ靴工房は東急東横線自由が丘駅から徒歩10分、東急大井町線緑ヶ丘駅から徒歩5分、東急目黒線奥沢駅から徒歩7分のところにあります。
靴作り教室とオーダー靴の工房です。

タグ:靴の教室

紐靴やブーツなどは、仮靴でもフィッティングに問題なければ、その役目を全うし、本縫いの靴が納品された後も、雨の日用とかちょこっと外出用とかの補欠ポジションを与えられ、そうした余生を過ごすこともあるようですが、それはパンプスの仮靴にとっては無縁の話です。
数ある靴の中でも足合わせが最も難しいこのパンプス、とりわけヒールの高さがあるプレーンパンプスの仮靴は、試着時の状態に関わらず、ちゃんと足が予定通りの収まり方をしているかどうか、踵と爪先を切り開いて確認します。
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これで予定通りならひとまず成功といえますが、予定通りで無い場合、様々な要因が想定され、そのひとつひとつを整理しながら原因究明しなければならず、だから、その人の足の特徴といいますかクセといいますか、それをいかに的確に捉えられるかが問われます。そして時にそれがかなりの難題であったりします。

フィッティングにおいて、甲が無いプレーンパンプスは究極です。試着の時の緊張感はえも言われぬものがあります。
それは楽しくもあり、時に苦しくもあります。
以前、あるお客さんの足と靴がどうしても合わなくて、その原因を悶々としながらひたすら考え、考えながらスーパーで買い物をしていたら、無意識のうちに欲しくもない食パンを3斤も買っていて我ながら驚いた、なんてこともあったほどです。

今回の試着、くるぶしの当たりや履いた時だけハンマートゥ気味になる指の対策は必要ですが、とくに大きな問題はなく、 今夜はぐっすり眠れそうです。

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時には紙で作った即席の模型を駆使して、生徒さんに機械の構造や調整の方法を説明することもあります。
革漉きの調整って構造を把握しておかないとうまく微調整できないんです。

一見お粗末なこの模型、現物を見ながら説明を受けるより、はるかに分かり易いと大好評でした。
 

20131026_143600趣味コースの生徒さんたちが使うミシンは、セイコーの上下車輪総合送り、サーボモーター仕様でおまけにガイド付きという、優しさの塊みたいなやつを使ってます。
それに加えて、生徒さんの集中力がうまく持続すれば、初めてでも相当綺麗に縫うことができます。
片足ずつ、休憩を挟みながら履き口のキワキワを そろーりそろーりと縫えば、こんなに綺麗に縫えました。
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手作り靴教室とオーダー靴製作をやりながら、作業の隙間を見つけて靴の試作もしています。
以前紹介した8センチヒールのギリーも、やっとここまで来ました。吊り込むとエナメルの輝きが一層美しい。 
 
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手作り靴教室の生徒さんの作品が完成しました。
フルブローグの豪華仕様です。とくとご覧あれ!
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爪先にはイニシャルが入ってます。
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Nさんが娘さんのために作った渾身の作。紐まで同じ革で自作しました。
出来あがった時には、私とNさんで絶賛品評会が繰り広げられたことは言うまでもありません。
 

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