andante_jiyugaokaのblog

アンダンテ靴工房は東急東横線自由が丘駅から徒歩10分、東急大井町線緑ヶ丘駅から徒歩5分、東急目黒線奥沢駅から徒歩7分のところにあります。
靴作り教室とオーダー靴の工房です。

タグ:靴の学校

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時には紙で作った即席の模型を駆使して、生徒さんに機械の構造や調整の方法を説明することもあります。
革漉きの調整って構造を把握しておかないとうまく微調整できないんです。

一見お粗末なこの模型、現物を見ながら説明を受けるより、はるかに分かり易いと大好評でした。
 

20131026_143600趣味コースの生徒さんたちが使うミシンは、セイコーの上下車輪総合送り、サーボモーター仕様でおまけにガイド付きという、優しさの塊みたいなやつを使ってます。
それに加えて、生徒さんの集中力がうまく持続すれば、初めてでも相当綺麗に縫うことができます。
片足ずつ、休憩を挟みながら履き口のキワキワを そろーりそろーりと縫えば、こんなに綺麗に縫えました。
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革靴の仕上げをするのに欠かせない道具といえば、「コテ」です。ご覧の通り、数々のコテがあります。
少しずつ揃ってきてはいますが、まだまだ足りません。そうはいっても決して安い物ではないので、そう簡単に揃えられるものでもないのです。

ここで、ちょっと問題です。下の写真の中のコテでどれが一番高価なのかわかりますでしょうか?
 一つだけダントツの高額品が混じってます。当ててみて下さい。
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ミリ単位で作るオーダー靴でも、完成してから革を伸ばす微調整は、実はあまりやりたくはないけれど、やむを得ない時もあります。そんな時の強い味方がこいつ。
シューストレッチャー。その名の通り、靴を伸ばすことだけを考えて作られたイタリア生まれの怪力伊達男です。
紳士、婦人ローヒール、ハイヒール、子供靴となんでも来いの強気なセット内容を中古美品で購入。
万力の要領でグングン容赦なく革を伸ばしていきます。全身が金属でできていますので、どんな硬い革にも負けません。ほぼ不可能といわれている前後方向にも伸ばす気満々の構えをしていて、何事も力ずくでねじ伏せるタイプであることを鼻息荒く公言して憚らない真っ赤なボディのこいつですが、靴を伸ばす以外のことは何ひとつ出来ません。ぴったりフィットの靴の前にはただただ鉄の塊として身じろぎもせず、じっと沈黙するしかありません。こう書くと、ちょっとかわいそうな気もしますが、こいつの出番が来ないよう尽力することが私の仕事であり、できれば一度も使わないでいることが望ましいのです。
 

IMG_2136この仕事で、葛藤を伴い、かつ避けて通れないものの代表格が、外反母趾の処置ではないでしょうか。

アンダンテでは、写真のように関節の隆起を木型上である程度再現して、靴による痛みが発生しないようにし、 かつ、後の製作工程の中でなめらかなフォルムになるよう仕上げるように心がけています。

どのようにしてなめらかなフォルムにするのか、製作途中の写真を交えながら紹介できればと思います。 

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