andante_jiyugaokaのblog

アンダンテ靴工房は東急東横線自由が丘駅から徒歩10分、東急大井町線緑ヶ丘駅から徒歩5分、東急目黒線奥沢駅から徒歩7分のところにあります。
靴作り教室とオーダー靴の工房です。

タグ:緑が丘

忙しくなってきますと、なかなか実験的試みに挑戦する暇とエネルギーがなくなりがちですが、合間を見つけて少しずつでも進めていきたいと思い、前々からやってみたかったソールの塗装をしてみました。
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模型用の塗装ブースとエアブラシを使ってレザーソールを赤く塗っているところです。
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今回はとりあえず油性塗料でやってみましたが、やはり乾くのに時間がかかるのがデメリットです。今後、皮革用塗料、ラッカー、ウレタンなど、色々試してみるつもりです。 

 

こだわり満載の紳士靴が今日、無事に納品されました。

お客さんのFさんにも喜んでいただき、ホッとしました。
今回は、履き心地以上にデザインや雰囲気重視の注文だっただけに、そしてある程度おまかせ仕様だっただけに完成品を見て頂くまで安心できなかったですが、履き心地も含め、満足していただけたようです。
ああ、良かった良かった。と安堵に満たされて、納品の様子を写真に撮る事をすっかり忘れてしまってました。
事前に撮っていた写真をご覧下さい。
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20130627_202139世田谷区桜にある革小物、靴のワークショップ「giro(ジロ)」さんにおじゃまして参りました。

まだ立ち上げられたばかりで、これからどうなっていくのか非常に楽しみな工房です。
 一日で完成させるone day courseなんかがあって、カフェのような明るい内装と相まって、とても気軽に楽しめる雰囲気です。
味のある革を極太の糸でガシガシ手縫いしていくスタイルはまさにハンドメイド。
そのうちベルトでも作りに行こうかな。
詳しくはwww.giroworks.comへどうぞ。

giroさんありがとうございました!
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紳士靴の本底に使用する革の厚みは4ミリ〜5ミリが多いのですが、今回は少しごっつく見せるために6ミリくらいあるものを選びました。

IMG_1914切り出した極厚革を、予め木型の底面に合わせてゆるやかな曲面に成形しておきます。
 


接着剤で強引にくっつけるのではなく、この段階でほぼぴったりの状態に。 
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この底面のカーブ、ゴム底だとそれほど感じないんですが、革底だとなんか妙にいいんですよね。
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以前、マシン紹介で登場したフォーチュナーの革漉き機。
その性能の程を少し紹介しようと思います。

手作り靴で主に使用するのはステアハイドという去勢されたオスの成牛の革です。クロムなめしされたステアハイドは、しっかりしたコシを保ちながらしなやかで、とても扱い易く、革漉き機にかけた時でも、ほぼ思い通りの加減で漉くことができます。ところが、豚革の厚みが充分にないものや、キメが荒いもの、羊革などの柔らか過ぎるものになると、なかなか思い通りの加減で漉くことができません。厚みがなかったり、柔らかすぎるものは漉き機の刃が食い込みにくいのです。逃げてしまうのです。

刃を良く研いで臨んでも、やはり限界があります。とくに、リトライは至難です。つまり、一度漉いたものの厚みが気に入らず、あともう少しだけ薄くしたくてセッティングを変え、もう一度漉き機にかけても、その願いはかないません。そういうものだと諦めていました。この漉き機に、豚のワキの下を2度通すまでは。

IMG_1908ドイツ製のクソ重たいこいつの、刃が研ぎたての時、まず、革を通した時に通常感じる「漉かれている感」が無いことに驚かされます。刃が回る「さー」という音とモーターの「うー」という音だけを静かに発しながら、どんな革が相手でも淡々と期待以上の仕事をこなし、柔らかい革でのリトライという無理難題でも、黙々と結果をだすその姿は、真っ黒なボディカラーと相まって、まさにこれぞドイツ製、精巧かつ質実剛健、実直で緻密で、繊細かつ力強く、そしてえーあとなんだ、とにかく、毎回漉き作業が面白いのです。

漉けるってこんなにも気持ちがいいものなのかと感動すら覚えますよ。






 

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