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ブローグを施したパンプス、完成!
8センチヒールの内羽根、完成!
スタディーコース、Nさんの新作はブローグ(穴飾り)を施した内羽根。木型修正にも積極的で、時間はかかったものの、見事に足にフィットさせて完成です。
穴飾りを施していくブローギングという作業、当工房で屈指の人気の作業です。見た目の情報量が一気に増えて華やかになり、かつ複雑な印象を与えるブローギング、未経験の生徒さんはこの作業に躊躇することもありますが、実は難易度はさほど高くはありません。はじめてのミシンに比べると楽勝ともいえる程です。
親子穴と呼ばれる大小並んだ穴は、専用のポンチを使えば等間隔に穴あけできますし、一つずつゆっくりできますので、初めての方でも綺麗な穴飾りを施すことができます。やってみたら意外と簡単というのもこの作業の人気の理由ではないでしょうか。
ただし、穴飾りの両側をミシンで縫う時が来て皆さん「はっ!そ、そういうことか…」と初めて事の重大さに気づくのですが。
Nさん、ブローギングも何度か経験しているので、そのあとのミシンも危なげなくクリアしてますね。
トリコロールカラーのアンクルストラップパンプス、完成!
スタディーコースSさんの2足目。トリコロールカラーを基調に、メダリオンやブローギングにも配色を施してあって、とても手間のかかった1足になりました。
今回のようなデザインは見た目以上に難易度が高く、非常に高い工作精度が求められます。具体的には、ウイングチップのセンター、メダリオン(爪先の穴飾り)のセンター、ブローギング(履き口周り等の穴飾り)のセンター、木型のつま先のトンガリのトップ、これら全てが一直線上に通っていなければなりません。1ミリでもズレがあると、すぐにそうと分かってしまいます。型紙ではビシッと作ったつもりでも、革に写し取る時の誤差、パーツを貼り合わせる時の誤差、つり込みの力加減などで、簡単に歪みが生じてしまうのです。しかも今回、柔らかく伸びやすいスエードをつかったので、なおさら難しかったようです。
同じ木型での2足目なので、フィッティングは確認済み。心置き無く、思いっきり凝ったデザインを楽しんだSさんですが、早くも3足目のデザインを考案済み。素材使いを変化球で挑むそうです。乞うご期待!