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アンダンテ靴工房は東急東横線自由が丘駅から徒歩10分、東急大井町線緑ヶ丘駅から徒歩5分、東急目黒線奥沢駅から徒歩7分のところにあります。
靴作り教室とオーダー靴の工房です。

タグ:エナメル

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スタディーコース、Mさんの新作はエナメル革のローファー。2ヶ月ごとに1足完成というハイペース!

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Mさんの4足目、独特の曲線でデザインされたストラップが特徴的なパンプスの完成です。

甲の中心で光る装飾は、Mさん自前のアクセサリーを分解し、再利用したもの。エナメルの光沢と相まってエレガントな印象に一役買ってます。
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かかとが覆われておらず、露出多めではありますが、甲から足首にかけてぐるっと回るストラップがびっちりホールドしているので、見た目以上に機動性良さそうです。


















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当工房の古株メンバーの1人、kさんの新作は履き口が深めで、横はくるぶしまで被るハイカットのフラットパンプスです。
アッパーはメタリック調のエナメル革。底はコバを少し張り出させた革底でヒールも革を積み上げた本格仕様。

今まで繰り返し使ってきたフラットパンプスの木型を、今回、履き口が深いということで、それを考慮してロウ盛り調整しましたが、仕上がって履いてみると、かなりゆるくなってしまいました。微調整しても解消されなかったので、一度預かって靴を分解、木型を見直して再度つりこみ直すという、いわゆる「リラスト」 を決行。初めての試みでしたが、とりあえずうまくいったようで一安心。
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リラストが有効なパターンとそうでないパターンがありますが、微調整以外の事後対策が出来たことは一つ収穫になりました。しないで済むのがベストなのは言うまでもないですが。

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スタディーコースSさんの新作は、エナメル革を編み編みにしたロングブーツです。

今回、Sさんがすでに所有している編み編みのバッグと同様の素材、デザインでブーツを作って、ドンピシャコーデで街を練り歩く!というねらいで製作スタートしました。

当工房では生徒さんのリクエストがあれば、それに応えるべく、望みの色や質感の革を探しに浅草まで私が行くのですが、イメージのまんまの革というのは、まず見つかりません。浅草にはたくさん革問屋があり、どんな色の革でもありそうな感じがしますが、実際に行ってみれば、それはとんだ誤算だとすぐに気づくでしょう。黒や茶系ならまだ近いものが見つかりますが、それ以外の色味にこだわると、とたんに見つけられなくなるのです。

今回は紫のエナメルという指定でした。
日を遡ること数か月前。「『紫』『エナメル』『今日というタイミング』この3つの条件を同時に満たすなんて不可能、これは不可能。無理。至難。ミッションインポッシブル。」と呟きながらの浅草での革探しでしたが、なんと!紫でかつエナメルの革がその日に売られている。という奇跡が起こり、すごい握力で鷲づかみしてレジに走りこんだことを今でも覚えています。まあ、若干、紫の色味は違っていましたが。
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編み編みをよく見てみると、一本一本の細帯状の革は一定の幅ではなく、少しずつ幅を変えて波打つような表現がされています。他の生徒さん達から質問攻めにあうほど、見どころはたくさんあって、細かいブローギングやメダリオン、底面にも穴飾りを施すなど、もうここまで来たら徹底的にやってやろうというSさんの気合いが感じられます。
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フィッティングは仮靴を作って確認済み。思い存分、街を練り歩いて下さい!



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Nさんの2足目。今回はエナメルに挑戦しました。

エナメルのつり込みは難しい。これまでも度々、書いてきたことですが、ではなぜ難しいのでしょうか。
それはつまり、そもそもエナメル革というものが、革の表面にやや透明感のある美しい光沢を楽しむためのエナメル塗料をコーティングしたもので、 この表面のエナメル層はいわばビニールの膜であり、多少伸びることはあっても、革のように繊維がほぐれて有機的な形の立体に馴染むという性質を持ちません。よって、エナメル層は革本来の特性を阻害する一面があり、当然それは立体へと変化させようとするつり込みの際に如実に現れてくるために難しくなるのです。

ただし、そのデメリットを差し引いても余りある結果が得られるので、靴にエナメルを使用することが好まれてきました。それは、ただ単に平面的に光沢があるよりも、靴のような立体に添った時の方が色々な角度からの光の反射と陰影が際立ち、エナメルの良さが最大限に引き出され、そのことで靴のフォルムも強調されるからなのでしょう。 
つり込みがうまくいった時、その鑑賞価値は一気に高くなります。
このシンプルなNさんの作品からもそれは感じられるのではないでしょうか。
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