andante_jiyugaokaのblog

アンダンテ靴工房は東急東横線自由が丘駅から徒歩10分、東急大井町線緑ヶ丘駅から徒歩5分、東急目黒線奥沢駅から徒歩7分のところにあります。
靴作り教室とオーダー靴の工房です。

カテゴリ: 靴の修理

20130615_18462720130615_184642無事、完成した型へ樹脂を流し込みます。

流し込んだら、樹脂が硬化するのを待つのみ。






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同じものが2つ。傷が付いても目立たないように黒い樹脂で成形しました。

今回は復元という目的で元のヒールを原形として使いましたが、原形はどんな素材でも成り得ます。
靴製作の範疇ではなく立体造形の技術ですね。昔とった杵柄ってやつです。
こうした手法を使えば、ヒールでかなり遊べます。強度の問題をクリアーできれば、形状は自由自在。
これから、実験的なヒールを少しずつアップしていきます。乞うご期待!

 

5月29日の記事「修理というより復元。」までさかのぼります。)
ヒールの復元作業も中盤です。
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型枠の中に見える物体が前回ロウで長さを足したヒールの原形です。
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型取り用シリコンを流し込んでいるところです。
全て覆い尽くすように流し込みます。流し込む前に、型枠にパーテーションライン(後で型を割る面のライン)を描いておくことを忘れてはなりません。ま、忘れても何とかなりますけど。 
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シリコンが硬化するまで、もうしばらくお待ち下さい・・・。 

手作り靴教室の内容は、靴を作るだけでなく、生徒さんの私物の靴を修理したり調整したりといったこともやっています。

今回は「ブーツのヒールを復元させよう!」という、ちょっとおおがかりなものです。 
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写真のブーツ、本来7センチあるはずのヒールですが、履き倒し、擦り減るにまかせたあげく、傾いてしまうまでになってしまい、たまらず修理屋に持ち込むも時すでに遅し、傾きを直すにはヒールを削らないとできないと言われ、あえなく6センチ足らずヒールにされたというような経緯の持ち主です。
そんな6センチ足らずヒールもその後さらに履き倒され、再び修理の頃を迎えてしまい、これ以上履くと、今度は5センチ足らずヒールにされかねないのでここらで現状維持を、というわけで持ち込まれました。
靴はヒールの高さを踏まえて設計されているのが通常です。むやみにヒールの高さを変えると機能的にも見た目的にも良い結果になりません。7センチヒールで作られた靴は7センチがベストの高さ。せっかくなので元に戻しましょうということでヒールの復元作業の開始です。

市販の7センチ以上の、形の近いヒールを削って合わせてつけることもできますが、今回は「復元」にこだわってみようというわけで、このヒールと全く同じヒールを手作りすることにしました。
もはや靴屋のやることではないのですが、ま、こういうのもたまには楽しいものです。
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とりあえず、原形作り。
赤い部分が新たに付け加えられたところ、つまり以前削り取られたところです。ちょっと長めに作るのがポイントです。赤いのは柔らかいロウなのでこのままでは使用できません。 あくまで原形。

つづきはまたの機会に。 

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先日、2足目の紐靴を納品させていただいたYさんの、一足目の紐靴の修理が完成しましたので、今日、受け渡しいたしました。
心配した蹴り出す際の金属特有の滑り感もとくにないようで、ひとまずホッとしました。
同時に、納品したての紐靴を履いて来られていたので、そちらの経過を聞きながら、さらに微調整をしましたが、改めて、足の微妙な感覚の手強さを感じました。

足に馴染んだ一足目の紐靴。手元に戻ってYさんはとても嬉しそうでした。 

当工房では、こちらで注文いただいた靴の修理はもちろん、既製靴の修理も承っております。

ヒールがとれた、はがれた、歪んだ。ソールがそっくりはがれた。 買ったその日にそっくりはがれた。買って10メートル歩いてそっくりはがれた。なんて話もないことではありません。 
中にはどういうつもりなのか、修理ができないような素材を駆使してつくられたような靴もありますが、たいていは修理可能です。
お手元にございましたら、是非、当工房までお持ち込み下さい。 

写真はヒールリフトがはがれてしまっていて、かろうじて釘でとまっていたものを再接着、釘打ち、爪先の靴底補修、コバ仕上げをしたものです。 
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